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2024.11.25

認知症と物忘れの違いは?

年齢を重ねると、多くの人が「物忘れ」を経験しますが、それが「認知症」かどうか気になる方も多いのではないでしょうか。今回は、認知症と物忘れの違いについて、少し詳しくご説明します。具体的な事例を交えながら、分かりやすく解説しますので、ぜひご参考にしてください。

「物忘れ」は、誰にでも起こることで、加齢やストレス、疲れなどの影響で記憶力が一時的に低下することがあります。一般的に物忘れの場合、ヒントがあれば思い出すことができることが多く、生活に大きな支障はありません。

事例1: 「昨日読んだ本の内容をすっかり忘れてしまったけど、またその本を手に取ってパラパラとページをめくると、『ああ、そうだ!こんな話だった』とすぐに思い出す。」

事例2: 「テレビで見た俳優の名前がどうしても出てこない。でも、しばらくして他の番組で同じ俳優を見たときに、『そうそう、この人だ!』と自然に思い出す。」

これらの例では、記憶の一部が一時的に抜けてしまうものの、きっかけがあれば記憶がよみがえります。また、物忘れを自分で認識していることも特徴です。「あれ、忘れちゃったな」と感じる瞬間があるはずです。

認知症は、脳の神経細胞がダメージを受け、記憶や判断力、コミュニケーション能力などが徐々に失われていく病気です。単なる物忘れとは異なり、日常生活に支障をきたすほどの認知機能の低下が見られます。また、認知症の方は、自分で物忘れをしていることに気づかないことが多いです。

事例1: 「家族と一緒に夕食を食べたのに、食事を終えてすぐ、『夕食はまだ?』と聞いてくる。『さっき食べたよ』と言われても全く覚えていないし、その事実を聞いても戸惑っている様子がない。」

事例2: 「銀行に行こうとして家を出たが、途中でなぜ外出しているのか忘れてしまい、目的地にたどり着けない。さらに、家に帰る途中の道も分からなくなり、迷子になってしまう。」

これらの認知症の事例では、単なる物忘れを超えて、行動や思考そのものに混乱が見られます。特に、重要な出来事や日常のルーチンでさえ忘れてしまい、家族や周囲の人々が気づくことが多いです。また、ヒントがあっても思い出せない、もしくは記憶そのものがなくなってしまっているという点も大きな違いです。

認知症は、早期に発見することで、進行を遅らせるための治療やケアが可能になります。日常生活で「最近、忘れっぽくなったな」と感じた場合でも、以下のような兆候が見られる場合は、専門家の相談を受けることをおすすめします。

  • 短期間で何度も同じ質問をする(例:「今日は何曜日だっけ?」と何度も確認する)
  • 道順を忘れる(例:よく知っている場所でさえ、迷ってしまう)
  • 金銭管理が難しくなる(例:請求書の支払いを忘れたり、同じ支払いを何度もしてしまう)

物忘れと認知症の違いを理解することで、不安を軽減し、適切なサポートを受けるための第一歩となります。日々の生活で「あれ?」と感じることがあれば、気軽に専門家に相談し、早期に対策を取ることが大切です。当施設では、皆様の健康を第一に考えて最適な施設をご紹介いたしますので、安心してご相談ください。

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